まず、現代人の食生活と昔の食生活で何が変わったでしょうか?
- 食べ物の欧米化
- お米を食べることが減った
- レトルトやインスタントなどいつでも、すぐに買って食べることができる
- 1年を通して同じものを食べることができる
こんな感じでしょうか?
物事が豊かになり、誰もがスーパーに行けば食べたいものを選べる時代になりました。
しかし、このことにより昔と比べて未病などの体調不調を訴える人が増えていると言われます。
もともと、日本には春夏秋冬の季節があります。その季節に合わせた食材を摂ることで体に必要な栄養を補給してきたと言われます。
今回は鍼灸師の立場として、東洋医学にある二十四節気に合わせた、春の季節にあった食材を紹介していきます。
それを食べることで、今感じている春の不調を改善に使ってもらえてたら嬉しいです。
それではいきましょう。
東洋医学として春はいつから?
ちなみに、あなたが考える春はいつからでしょうか?おそらく、桜が咲く3月から4月を春と考えるのではないでしょうか?
昔は、節分の翌日である2月4日頃が春の始まりだと言われてきました。この時期を二十四節気では「立春」と呼びます。
この頃には北西から吹く風が、南側から強い風が吹くようになり、最初に吹く南寄りの強い風のことを『春一番』と言われます。
また、春を告げると言われる鶯(うぐいす)が見られるようになります。
昔は、カレンダーがなく、この春一番が吹いたことでその日から八十八夜・二百十日などを換算してました。
季節は春が一番最初です。この2月4日を新年の開始として考えられてきました。
なので、今でも節分が1年の最後の日と考え、厄払いを行って2月4日から新年として考えると言う風習が残っている地域もあります。
まとめると、2月4日が春の始まりであり、新年の始まりだと言われます。
二十四節気(にじゅうよんせっき)って何?
ちなみに、二十四節気(にじゅうよんせっき)とは、ざっくり言うと・・・・・
1、立春、春分、夏至など、24種類の季節を表す言葉であり、
約15日ごとに区分され、各季節ごと6つに分けられる。
2、春を細かく分類すると
立春(2月3日〜2月18日頃)、雨水(2月19日〜3月4日頃)、
啓蟄(3月5日〜3月20日頃)、春分(3月21日〜4月4日頃)、
晴明(4月5日〜4月19日頃)、穀雨(4月20日〜5月4日頃)、
の6つに分けられる。
3、月の動きを見て測定した、日本の気候をわかりやすくした言葉です
春に弱い人のチェック項目
春に弱い人には、特徴があります。9つのチェック項目を用意しました。
ー これらの症状があるかないかをチェックしよう ー
- 肝臓の機能が弱い
- 爪がかけやすい
- 目が疲れやすい
- こむら返りをよく起こす
- すぐにイライラする
- 酸っぱいものが大好きまたは大嫌い
- シミ・そばかすが出来やすい
- 人前であがりやすい
- 花粉症などのアレルギーがある
これらの症状で該当する項目が多い場合、春の季節に取る食材を見直すことで、体質的に改善が期待されます。
今回は、春の季節にあった食べ物をお伝えしていきます。
春の季節にあった食材
ここらからは時期に合わせたおすすめの食材を紹介します。
立春(2月4日から2月18日頃)におすすめの食材
1、梅
梅はクエン酸が多く滋養にもいいため、疲労回復に役に立ちます。
胃腸のや呼吸器にもいい影響を与え、特に下痢にも効果的です。
2、ニラ
ニラは、冷え性・充血・不眠症など、血の巡りが悪いことで起こる症状に対してお勧めです。
3、ふきのとう
ふきのとうも血の巡りを促進する、この季節にあった食材です。
春の目覚めの強心作用と、夏の狭心症予防にも期待できます。
雨水(2月19日から3月4日頃)におすすめの食材
1、春キャベツ
イライラの解消や消化を促進させる効果が期待されます
栄養バランスもいいので、キャベツのスープで体を温めるのがオススメです。
2、いちご
いちごの酸味が体を引き締めてくれたり、血行不良を解消してくれます。
3、ほうれん草
血の流れをよくする効果があると言われ、肩こりや生理痛・冷え性などにお勧めです。
また、ストレス改善や、便秘にも効果的です。
啓蟄(3月5日から3月20日頃)におススメする食材
1、ねぎ
ねぎは、体を温めてたり、気管支にもよい食材と言われます。
またストレス改善に役立つ食材なので、うつの初期症状の改善にも期待できます。
2、蛤(はまぐり)
気を沈め、端を切ると共に、口の乾きを癒してくれます。
また、肝臓の機能を促す効果があり、視力低下・解毒作用にも期待がある食材です。
春分(3月21日から4月4日頃)におススメする食材
1、椎茸(しいたけ)
神経や筋肉に良い食材と言われ、春のストレス改善には最適です。
高血圧や美肌にも期待があり、アレルギー症状の改善にも期待されます
2、しそ
しそは、殺菌・防腐作用があり、抗アレルギー効果があると言われます。
また呼吸機能の強化、胃腸を強めて、風邪予防や解毒作用にも優れます。
3、うど
うどは、辛味や苦味があり、風邪による頭痛や鼻炎などに効果があります。
また、うどの根は「独活」と言い、浮腫の改善などにも使われます。
清明(4月5日〜4月19日頃)におススメする食材
1、ニンニク
ニンニクは冷え性・肩こり・頭痛・生理痛・むくみに効果が見られます。
肉料理と一緒に食べて、ストレスの緩和に効果的です。
2、鶏肉
春に鶏肉を食べると、体が丈夫になります。過去の病気改善や現在の体質改善にも効果的だと言われます。
また、コラーゲンもあるので美肌にもいいのです。
3、レバー
レバーは肝臓強化、目の疲れ、こむら返り、肩こり、生理痛、貧血、睡眠、ストレスなどに効果があります。
この時期は目や肩に不調を訴える人が多くなるので、この食材はオススメです。
穀雨(4月20日〜5月4日頃)におススメの食材
1、よもぎ
利尿作用があり、むくみをとります。また、血尿や生理過多などの出血による貧血にも効果的です。
イライラしやすいこの時期に甘味があるよもぎ餅を食べることは理にかなっているのです。
2、はちみつ
暑がりで疲れやすく、皮膚が乾燥する人におススメです。
また、便通を良くしてくれる効果があります。
その他、咳止め、虚弱体質を改善します。
最後に・・・・・
季節の食材を、その時期にあったものとして食べることが本来、生き物が生きていく中での健康を保つ方法だったのだと私は思います。
第2次世界大戦が終わってから、世界との流通の発展や、1年中同じものが食べることができる技術が生まれたことで、約80億人いると言われる世界人口の食材を作ることが出来るようになったのは、素晴らしい技術であります。
しかし、1年を通して同じものしか食べない習慣が出来てしまった結果、本来の生き物としての自然治癒力が弱くなったのかもしれないと私は思います。
昔は、夏にはスイカ・きゅうり・ナス、秋には栗やさつまいもといった感じで、この季節にはこれと言うものがあったのが日本の特徴です。
その季節だからこの食材がよく出来る。これは、この季節に食べてほしいと言う、自然界からのメッセージかもしれませんね。
食材が高騰している今だから、より安いものに手がいってしまいますが、それにより不調が生じて、薬やサプリメントにお世話になるのなら、トータル的にお金も時間も食材に使う方がいいのではないでしょうか?
季節に合わせて、春にいいものを食べていきましょう。
今回はここまでです。
あなたの可能性を信じて・・・・・
では、またお会いしましょう。
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