私は今、鍼灸師として働き、現場では「先生」と呼ばれています。
現場で働くこと約20年ほどになりますが、今でも忘れられない言葉があります。
「あなたは先生と権力者の違いがわかりますか?」と
これは、18歳で東洋医学の分野の専門学校に通い、鍼灸の資格をとった21歳の時にあるセミナーで質問された内容です。
自分自身は先生と呼ばれることが増え、自分は先生を演じていたが、実際のところ「先生とは?」と自問したことがなかったです。
今回の話を学んでいなければ、私は頭だけでかい頼りのない若者で終わっていたかもしれません。
先生とは教える人、、、、そんな甘いものではありません。今回はその先生と権力者の違いを見ながら、あなたにも先生として活躍してもらいたく記事を書きました。是非最後までお付き合いください。
先生と権力者の違い
私の場合、18歳で鍼灸師の業界に弟子入りをしました。なので、私が当時知っている「先生」と呼ばれる人は、2つの職種だけ。
「学校の先生」か「病院の先生」でした。
私の感じていた先生とは次のとおり、
- 上から目線で教える人
- その人には逆らえない人
- 叱ることが仕事の厳しい人
こんな感じの印象でした。
今の時代では異なりますが、ありのまま感じたことをそのままお伝えします。
しかし、これでは、ただの権力者になると当時の上司は教えてくれました。
権力者とは、
「肩書きを使って、自分の思うように相手を強制や指導を行う人」
一方
先生とは、
「相手に1つ教えたら、あなたは3つ学ぶ姿勢を取る人」
この言葉を聞いた時は、私はびっくりでした。
先生が学ぶ3つのこと
この1つを教えた時に3つ学ぶについてですが、次の3つを特に意識することです。
- 自分の発言
- 相手の表情
- 次の仮説
です。
では、順番に説明していきます。
自分の発言
1つ目は自分の発言です。
講演会のスピーチや挨拶の場合は、事前に作ったカンニングペーパーを使って表現することが出来ますが、
接客などの相手との会話の場合、その場であなたが感じたこと、考えたことがそのまま言葉として出てきます。
そして、あなたが発した言葉は、相手だけでなくあなた自身の耳も聞いてます。
ここで大事なのは、自分の発言は自分に聞かせても納得いくことなのか?という自問自答することです。
- 声の大きさは適切だったか?
- 声の高さは適切だったか?
- 発言に肯定部分はあったか?否定ばかりになってないか?
- メリハリがなく、ただただ棒読みのような話し方になってなかったか?
- 専門的な言葉や英語が羅列するように話していないか?
こんな感じで、自分の言葉を見直せるチャンスなのです。
なぜ、チャンスなのか?
それは、相手がいるからです。自分一人でここまでの独り言はしませんよね?
聞いてくれる人がいるからこそ、自分の話し方の反省が出来るのです。
もし自分の発言を見直すだけの余裕がない場合は、ボイスレコーダーを自分自身に仕込んでください。あとで聞き返した時にこんな感じで話していたんだと気づくはずです。
相手がいるから、初めて自分の発言が評価できる。
相手に伝わらない理由が説明力が不十分ではなく、あなたの声や使っている言葉に問題があるかもしれない。
相手の表情
2つ目は、相手の表情から学ぶことです。
相手に伝えただけでは2流、相手にどう伝わったかを理解することが1流である。
当時の反省点は
- 自分の知っている知識をそのままお伝えした
- 相手の反応が悪ければ、相手が悪いと考え、「この人とは話が合わない」と認識していた
- こっちが指導したことに対して、反論されたらイライラしてしまう自分出会った
- 「こっちは免許を取るだけの勉強をしてきたんだ。テレビやネットの上っ面な意見だけで物事を言うな!!」と常に頭にきてた。
って感じです。
これは、一般的な職場のコミュニケーションでも影響を及ぼしています。
特に、お互い「先生」と呼ばれるからなのか、勝手にプライドだけが大きくなっていたのかもしれませんね。
それにプラスして
・俺の方が年上だから とか
・俺の方がこの会社で先輩にあたるから とか
・俺の方が担当している患者さん(お客様)が多い とか
「俺の方が・・・・・」と何しかしら自分の方が優位だと権力を振りかざすことがありました。
もしかしたら、あなたはあなたの上司なども行なっていませんか?
自分が伝えたことで、相手がどのような態度を取るのかを観察することです。
正しいことを言っていたとしても、相手に結果がついてきてなければ、あなたの自己満足である
次の仮説
3つ目は次の仮説を立てることが出来るです。
あなたが相手に伝えたことで、どのような反応があったかを見て、次にどのようにアクションをしてあげると、相手は動いてくれるのかをじっくり考えることです。
この仮説は別に正解でなくてもいいし、何個出しても問題ありません。
大切なのは、言っておしまいにしないことです。
そして、言ったけど何も変わらないということは、相手が悪いかもしれませんが、あなたの取り組み方。つまり背中の見せ方が甘いかもしれません。
結果が出るまで付き合うこと、ただし、うまくいってないことを相手に責めないことです。
相手の表情をみて、きっとこういう結果になるだろうなーと仮説を組んで、次にやらないといけないことをしっかり準備しておく必要があります。
ただし、うまく行ってないから罰や怒りを与えるというプランは全体にNGです。
次の仮説を作ることが出来る人が先生、出来ない人は権力者だなと私は考えます。
相手の反応を見て、次にやらないといけないアクションプランをしっかり準備すること。
先生なら、求められたら最後まで責任を持って付き合うこと
最後に・・・・・
先生とは、私を理解し主人公にしてくれる人
主人公とは、出来ないとか、不利な状況から決断し、何かを成し遂げるような人だと私は意味付けしております。
前半で、当時感じていた学校の先生に対する悪い印象を書いていましたが、令和になった今の教育に携わる先生は、私が学生だった20年前と比べても、とても立派な方が多いと私は感じています。
理由としては、現在私も子供がおり、小学校に預けている親の立場でもあります。
親になり、別の視線で先生を見ることが増え、子供一人ひとりを尊重してくれる。そんな風に感じます。
その理由は、言葉ではありません。朝の登校時にしっかり挨拶をしてくれる先生。子供が体調を崩した時にすぐに声掛けをしてくれる先生。
他にも色々とあるのですが、共通しているのが背中を見せてくれています。それが安心材料になっています。
先生と呼ばれる人は、今ではいろいろな職業や立場で言われることがあるでしょう。
その中で、「俺たちの若い頃はこうやってきた」という先生は今後衰退していくでしょう。
美徳 + 新規発想 = 変化に対応できる人 だと私は考えます。
あなたも先生と呼ばれる立場なら、常に権力者になっていないか自問自答し、相手から学ばさせてもらっていると思いながら是非とも行動してみてください。
本日はここまでです。
あなたの可能性を信じて・・・・・・
では、またお会いしましょう
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