ピグマリオン効果を引き出す3つのポイント

ピグマリオン効果とは、アメリカの心理学者ローゼンタールが発見した効果で、他者から期待により、学習や作業の効果が高まる心理効果です。「ローゼンタール効果」や「教師期待効果」とも呼ばれています。

日本でいう「子供を褒めて伸ばす」に近いものかなと私は思います。
相手が出来たことや、挑戦したことに対してしっかりと認めてあげて、成長させるということです。

しかし、このピグマリオン効果も結果が出やすいのか、出にくいのかはいくつかのポイントがあります。それを知らずにただただ相手に期待して褒めればいいと勘違いするとうまくいきません。

今回は基本的なことも少し上の基準で書きたいと思い、私がやっていることを3つ紹介します。

目次

一般的なピグマリオン効果を引き出すための要点

色んなサイトでピグマリオン効果を出し方について書いてあります。ざっとこんなかんじです。

  • 裁量権を与える
  • 期待を言葉で伝える
  • 達成可能な課題を与える
  • 褒める。 ただし褒めすぎない。
  • 過剰な期待をかけない
  • 公平な評価制度にする
  • しっかりフォローする

上記の内容は「ピグマリオン効果」と検索すると出てくる基本的なものです。

この内容をすれば、ある程度は見られるでしょう。しかし、これでも相手の反応や結果がうまくいかない場合は次の事を意識してみてください。私は次の事を実施して部下育成を行っています。

ピグマリオン効果を上げるためのポイント

私が意識しているピグマリオン効果を上げるためのポイントは以下の通りです。

  1. 相手の将来の目標に結びついているのか?
  2. そもそもあなたが言うより効果的な人はいないか?
  3. 安心保障をつけているか?

この3つです。ググってもこのあたりは書いてなかったのでこのポイントを知っているのと知らないのでは大きな違いが出るかなと思い今回説明していきます。

相手の将来の目標に結びついているのか?

  • これが出来るようになれば、昇給が期待できる
  • このプロジェクトは、君の将来やりたいと言っていた計画の練習になる
  • この練習をすれば、球のスピードが一段と上がる

こんな感じで、相手の求めている内容に結びついているかをしっかり把握することが大事です。

こちらの都合で人手が足りないとか面倒くさいという理由で参加してもらうような案件なら、相手側もただただ仕事が増えるだけと考えるので答えてくれないし、どれだけ褒めたり、裁量権を与えても何も響かず結果も出ません。

相手が「やってみたい」「やらせてください」「挑戦してみよう」という動機づけがしっかりできているかを確認。そして、相手が常日頃どのようになりたいのかを、どのような結果を出したいのかをこちら側が把握しておくようにしていきましょう

常日頃しないといけない理由は、人は感情の生き物です。各々のプライベートで感じたことで感情が変化します。簡単なものではドラマを見ただけで、今までと気持ちが変わることもあります。

「この前はこう言ってたのに・・・・」という出来事が多々発生するのが普通です。だからこそ、常日頃コミュニケーションをとって相手の感情や考えを理解するようにしていきましょう。

そもそもあなたが言うより効果的な人はいないか?

2つ目はあなたが言うより効果的な人はいないか?です。

残念ですが、あなたが言っても響かないことも多々発生します。あなたが上司だとしても、部下から見下されていたり、あなたを見本としていなかったりです。

親子でもそうです。子供との信頼がよくなかったら、どれだけ褒めて、期待を持たせても子供は挑戦しようとは思いません。

しかし小さい子供の場合、アニメのキャラクターが「歯をしっかり磨こうね」とお願いしたら、無条件に答えてくれる子供はおおいです。なぜならそのキャラクターが好きだからです。

これは大人でも一緒です。好きな人やあこがれる人から言われるほど期待は大きいです。

さすがに大人になると、アニメのキャラクターにお願いしてもらえるようなことは出来ません。

この場合は相手があなたより信頼を持っている人から言ってもらうか、「この件について○○さんも、『頑張って、期待してるよ』と言ってたよ」という感じで、自分以外の信頼されているキャラクターを使って相手を響かせるようにします。

悲しいかもしれませんが、このピグマリオン効果の最終的なゴールは「相手を成長させること」です。チームで、組織で相手が変わるようためと踏ん切りをして、使えるキャラクターを利用して、相手に響くようにしていきましょう。

安心保障をつけているか?

最後は安心保障をつけているかという点です。

『期待してる』とか、『○○君なら大丈夫』と、モチベーションをあげるようなセリフばかり言っていると、相手から見ると、プレッシャーと断れない気持ちを抱いてしまします。

相手がもう限界と感じている時に、『まだまだいける!!頑張れ!!』と言ってしまうと人によってはそのままノックアウトになってしまうケースもあります。このノックアウトとは、うつ病などの病気になることです。

それを防ぐためにも、『失敗してうまくいかなかっても大丈夫だよ』というニュアンスがある台詞を一つ入れてあげてください。

  • 「責任は私がとるから、おもいっきりやってみな」
  • 「うまくいかなかった時は、それはそれで一緒に笑おう」
  • 「期待はしているけど、無理は禁止やで、たのしくやってな」

こんな感じで、期待はしていても、それをプレッシャーとして思われないようにする台詞をしっかり付け加えてあげてください。

これをすることで相手には安心保障が出来ます。安心保障があるのと、無いのでは、ある方が積極的に前に進めます。

余談ですが、「!」マークがあるだけで、恐怖を感じるメッセージになります。

ここでは割愛しますが、無関心にただただ癖でつけていると、相手を精神的に追い込んでしまう事もあるので、!マークを付けたメッセージは控えるように心がけることをお勧めします。

ー !マークに関する記事はこちら -

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最後に・・・

今回は、私が意識しているところを上げていきました。もともとこのブログは私の独断と偏見があるところが大きいですが、届く人には今回の意味はしっかり届くと信じてます。

私はこのピグマリオン効果の犠牲者でもありました。

期待させることと、うまくいかなかった時の相手の怒りやガッカリ感が印象的で、「うまくやらなきゃ」と自分にプレッシャーを与えてしまった結果、うつ病に躓いたという経験があります。

だからこそ、ただただ無理難題に期待されて、失敗したら叱られるという間違ったピグマリオン効果を使う人が減ることを期待したい。

子供の教育でも、部下育成でも、彼らが成長しなかったらあなたの責任です。今の指導法に常に自分自身でフィードバックして、よりよい教育を提供できるようにしてもらえたら幸いです。

あなたの可能性を信じて・・・・・

ではまたお会いしましょう。

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